「音大を卒業して就職するとモッタイナイ」のだろうか

音大を卒業して就職した というエピソードに対しては
「ええ、勿体ない!」と反応するのが定石となっています 笑
今回は本当に勿体ないのかについて考えてみましょう。
勿体ないという人の心理
実はそんなに深く考えていない場合が多いと思うのですよ。
普通の人にはできないレベルの演奏ができるのに、それを活かさないなんて勿体ない!
と直感的に思っただけなのです。
ただ、活かさないという部分が結構ポイントで
就職という言葉を聞いたときに、
もう演奏活動はしない という風に変換しちゃうんですよ。
そうすると、演奏技術は高いのにもう演奏はしない という風に置き換えられてしまう。
それは非常に勿体ないですよね。
さらに、高い学費なども相まって、こんなに時間とお金をかけたのに
やめてしまうなんて勿体ない と輪をかけていくのです 笑
就職=音楽をやめるではない
就職しても音楽を続けることは可能です。
コンクールに出ている方もいらっしゃいますし、
就職してお金をためてから海外に留学した方もいらっしゃいます。
副業可能な環境も整いつつありますし、
今後も就職して、社員として音楽を続ける方は増えていくと考えられます。
音楽活動をしていなくても音楽の学びは活かされる
音楽を通して得た経験は他の活動をしても活かされます。
音楽を習得するプロセスは
他の何かを習得するプロセスに応用が可能ですし、
どうしても、反復練習が主体となる音楽の練習で得た
忍耐力や集中力は他の仕事でも生かされる可能性が高いのです。
私も、コンサルタントとして仕事をする上で、
音楽の練習をするときの集中力や
人前での演奏をするときのパフォーマンス能力は
即座に活かせるスキルとして活用できていました。
モッタイナイと言われたときの「心の在り方」
自分なりに良いと思うものを選択し、自信をもって進むことが何より大事です。
上記の通りそんなに勿体なくないので 笑 自分が納得する道を選べばよいのです。
音楽をやり続けてきたのだから、自分は絶対音楽をやり遂げないと絶対ダメ!と思い込むほうがモッタイナイ
人生一度きりです
音楽によって自分の人生がゆがめられるほうがもったいないですよ。
私は音楽活動をしていて楽しいので
近頃もちょくちょく活動はしているのですが、
音楽活動をすることで人生の何かを犠牲にしなければならないシーンでは音楽家活動をしていません
音楽に何もかも捧げたほうが音楽での成功率はあがるという議論は正しいのですが、
自分が幸せになれるか という観点では別の議論です。
自分が本当に幸せになれる道を選んだほうが良いですね。