合唱団には理念が必要である
合唱団を作る際には「組織理念」を明示しておくことをお勧めしています。
なぜ合唱団の理念を決めるのか
なぜなら、必ず「方向性の違い」が生まれて議論になる日が来るからです
その時に立ち戻れる原点を設定しているか否かが合唱団のスムーズな運営の可否を分けます。
「合唱を通じて文化的素養を高め、豊かな人生を歩めるよう相互に高めあう」
「合唱を通じて地域社会に貢献する」
「合唱を通じて親睦を深め生涯付き合える仲間を作る」
「合唱を通じて健康を保ち、いつまでも若くいられるようにする」 など
最初に自分たちの理念を明確にしておくと、心のよりどころになるでしょう。
とはいえ、理念のない合唱団が多い
一方で理念を設定していない合唱団が多いことも周知のとおりです。
それはなぜでしょうか
多くの場合、「母体」があるからでしょう。
まずは企業や学校のサークルとして作られる合唱団があります。
ほかにも
高校合唱部のOB/OGが集まって団を作った。
学校のママさんコーラスが学校から独立して団を結成した。 などなど
特定の団体を母体として作られた合唱団が多いのです。
このような場合、組織がベースとなり人が集まり、手短な曲から練習をはじめてしまい、
気づいたら数年たっている・・・ということになることが多く、
活動の理念はあいまいになりがちです。その結果「方向性の違い」がしばしば議論になります。
普段の活動をよく見なおして言葉にしてあげる
方向性の違いを感じ始める前に、普段の活動をよく観察し言葉にしてあげることが大切です。
そしてそれをメンバーに共有します。
地域でのボランティアを大切にしてきたから「地域社会への貢献」を理念に入れよう など。
このメンバーで歌えることが最大の喜び だと思うのであれば「○○高校合唱部OB/OGの親睦を理念とする」でもよいのです。
少しの手間が将来の発展を助ける
理念なく進む団体は「方向性の違い」が発生した場合に立ち戻るところがなく、苦労します。
何も起きていない今のうちに理念を固めておきましょう。