合唱団を運営していると必ず「方向性の違い」が発生する
こんにちは、ニワです。本日は合唱団運営で必ず発生する「方向性の違い」についてお話しします。
◆状況
①コンクール・音楽祭での受賞を狙って演奏の質的向上を図りたいグループ
VS
②名声などは気にせず、穏やかな雰囲気で日々の練習や発表が自分たちなりに充実していることが大切なグループ
この2つのグループの対立がおきて揉めるのです。
◆注意すべきこと
所属する合唱団に固有の事象だと思わないこと
自分の合唱団だけにおきている苦労だと思わないでください。かなり高い確率で発生する問題です。よく振り返ってみると、幼稚園~老人会まで至る所で見られる事象なのです。過去に似た事例がなかったか思い出してください。解決のヒントになるでしょう。
楽しく歌いたい という言葉に惑わされないこと
上記の2つのグループでは「楽しい」の定義がズレています。意識が高いグループでは「向上すること」「名声を得ること」が「楽しい」なのです。しかし、一方のグループでは練習や本番で歌うこと、それ自体が「楽しい」と考えているのです。なのでどちらも、「楽しい」を目指しているのですが、その内容が大きく異なっているのです。
落としどころは複数の活動を組み合わせて両者を満足させる活動にすること
このような状況での定石は活動を一色に染めずに、複数の活動を組み合わせて、両方のニーズを満たすことであるといえるでしょう。多くの場合、団体を分裂すると人数が減り、選曲の幅も狭まりますし、規模が小さくなると演奏効果も小さくなります。なにより、後味が良くない場合もありますね。
それぞれのグループの意識を分析すると
①のグループは「低レベルな演奏は嫌」「努力するのは当たり前」
②のグループは「練習がつらいのは嫌」「練習回数が増えすぎるとつらい」
という意識が背景がある場合が多いです。
ですのでコンクール前は集中的に練習するがそれ以外の期間は練習回数も減らして、ギスギスした練習にならないように気を付ける。
コンクール前だけは密度を上げて練習する などメリハリをつけていくのが理想形でしょう。
ただし、このさじ加減は、合唱団のトップがある程度トップダウンでコントロールしない限り、
実現することが難しいかもしれません。
合唱団のコントロールについては別記事にて議論します。
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合唱団には理念が必要である